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以前にも見たことのある会社の社長さんと、その方の活動の一部が某番組にて放送されていました。重機メーカさんなのですが、戦争中に撒かれた地雷で、戦争が終わってからもずっと苦しんでいる国に行き、その撤去に努められているのです。
人の手で一個一個慎重に取り出す作業だと危険も多いし気の遠くなる年月が掛かるものを、その方の発明した対地雷用重機で地雷を爆発させてしまうことで、安全に、そしてかなり時間が短縮されるのです。
その重機の先端を変えて土地を耕すこともでき、撤去し終えた土地には暮らしを豊かにする農園や、子供たちが元気に過ごせる学校が出来ていました。その重機は地雷に苦しむたくさんの国々で活躍しているようです。いつか完全に地雷の恐怖に怯えずに過ごせる日が来るといいな、と祈るばかりです。
さて、しかし。
そうして民間で命を掛けてひとつひとつ地雷を除去する活動をしている人がいるのにもかかわらず、この国は悪魔の爆弾を保有しているのです。
クラスタ爆弾。
ひとつの爆弾の中に、数百という子弾を仕込んであるもので、空中でそれが広がることにより、広範囲に被害が出るものです。主に「人」と「施設」などやわらかいものが対象、というのは、想像すると非常に心が重くなるものです。また、その子弾は不発弾が多いということで非常に問題になっているのです。
いつ爆発するか分からない不発弾が、たくさんばら撒かれてしまう。ひとつクラスタ爆弾を投下するだけで、その戦争の時だけでなく、戦後もずっと被害と恐怖が残る、というのが、とても恐ろしく感じます。まさに悪魔の爆弾。そして日本はその悪魔の爆弾を保有し、かつ、今年になって開かれた、クラスタ爆弾を2008年までに使用・製造・移動・備蓄の禁止と同型爆弾の廃棄や使用された爆弾の撤去や被害者のケアを目指す「オスロ宣言」を採択する会議において、悲しいことに宣言に加わらなかったのです。因みに宣言に加わらなかったのは、参加49カ国中、たった3カ国でした。
とても残念でした。
悔しい、のかもしれません。
それだけ、まだ、期待していたのかな。また裏切られたな、という気持ちです。
保安上の理由もあるのかもしれませんが、あの苦しむ人たちを見ると、もっと大切なものがあるのではと思わずにはいられません。そんな悪魔の爆弾に頼らない方法を考えれば良いじゃないか、と思います。
おかねとかそういう面以外で世界にアピールできる良い機会を、民間で地道に活動している人たちの努力によって築こうとしている信頼を、失ったのではないのでしょうか。