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ふとしたきっかけで田中氏による「高村薫論」を読みました。
田中氏はおよそ10年前、私がまだミステリマニアだった頃に購入したミステリ同人誌「別冊シャレード」シリーズの中で、唯一目をとおしていた、そして唯一名前を覚えていた方。タイトルに冠したプロの作家さんに対する話を様々な人が書きつづってできたあの冊子の中で、一番興味をひく文章を書くひとだったので、名前を覚えていて、そしてまた出会えたことに気付けたのです。
その田中氏がサイトを運営し、そこに評論を掲載されているところにたどりついたのは、正しく偶然でした。辿りついたページが「高村薫論」だったので、まずはそこから読み始めました。じっくり時間を掛けて考えながら読まないと大切なところをうっかりとおりすぎてしまうような力の入った評論は圧巻で、実に興味深い考察でした。納得して、共感してしまいました。
だから評論は読まないようにしているのに、と共感したあとで少し後悔に似た思いをしました。
問題に対する知識ときちんと公平な「目」を自分が持っていないで評論を目にすると、そちらがすべて正しいことのように捉えてしまいそうになるから。
事実と推察を混同してはいけない。
批判している方が優れているわけではない。
しかし田中氏の評論はそうした危惧を抱かせないものなのです。考え方がとても真摯で、対象に愛情が篭っていると伝わってきます。だから好きなのかもしれません。
他にも気になる作家さんについての評論が多数掲載されていたので、また時間を作ってじっくり拝見させていただこうと思います。
さてそして高村薫先生です。
「黄金を抱いて翔べ」「神の火」「わが手に拳銃を」「リヴィエラを撃て」「マークスの山」「地を這う虫」「照柿」「レディ・ジョーカー 上 ・ 下」「李歐」
ここまでの作品は、それぞれ違った魅力を持ち、どれも甲乙つけがたく面白い作品でした。ページを繰る時間すらもどかしい、と思うほど心を奪われ読み耽りました。高村薫が大好きだと、そう思っていました。
しかし問題の、神戸での震災を経ての高村薫の変質がやってきます。
「晴子情歌(上)(下)」
「新リア王(上)(下)」
変質後のこれらの作品は、どれも数十ページで断念しました。こんなに好きな作家さんの作品なのに何故読めないのか。理由は自分の中にあるのだと、読書中は他の何も考えられなくなるような作品を意図的に避けようとしていた時期の発行だったからなのかとずっと思ってきましたけれど、本当にそれだけなのだろうか。大好きだった今までと違う、高村薫の変質を認めたくなかったからなのか。
いずれにしても、そのうち時間を作って再挑戦したいと思います。
期限は、今高村薫が連載している「太陽を曳く馬」が単行本化するまで。
「晴子情歌」は、晴子さんの人生を傍観するしかできない息子、彰之の話。「新リア王」は彰之の人生の物語。
現在連載中の「馬」では、都心の一等地のお寺の住職になった彰之の息子秋道の殺人による死刑と、オウムの事件と、お寺の関係者の事故死と、お寺の土地のことと、いろいろ複雑に絡み合ったお話。
それを合田が調査しているのというのです。合田はあの三部作で終わったのではなかったのか、と先日知ったばかり。義兄も電話でご出演とのことで、あの、「レディ」の後でこの二人がどういう関係に落ち着いたのか、とても興味深いところです。
田中氏のサイト
ttp://homepage2.nifty.com/aleksey/LIBRA/index.htm
高村薫論
ttp://homepage2.nifty.com/aleksey/LIBRA/takamura.html
去る20日に会社の日帰り旅行で岡山に行ってきました。
バスで揺られて三時間半。まずはぶどう狩りです。この季節はマスカットしかありませんでしたが、写真のとおり、ぶどうがいっぱい…!とても甘くて美味しかったです。しかし案外おなかがいっぱいになるぶどう。ひと房も食べ切れませんでした。……。
移動して次に向かったのはドイツの森。
のんびりとしたドイツの農園の休日、がテーマの模様。
たしかにのんびりしていました。
ぶらぶらコスモスやバラ、サルビアの花たちを見て歩き、石釜パンなる大きなパンを購入し、あとはお土産を見て歩きました。
そしてバーベキュー。
肉や野菜、ソーセージやカレー(?)など、食べ放題なのでいっぱい食べておきました。
コスモス畑の向こうに見える建物。
これがのんびりした農園の休日風景?
街並み。
石畳や看板など、見慣れなくて素敵。
メリーゴーランド?
おうまさんやぶたさんの顔が何とも言えず素敵でした。
しかし移動しては食べ、食べては移動しの連続で、帰りのバスではいささか酔いが襲ってきました。久しぶりに乗り物酔いを経験。もやもやしました。
お陰で帰ってからも眠り、翌日の日曜日も寝て過ごし……。
いやいや。
そもそもレガッタ自体、見るのは初めて。ぼんやり1時間近く見ていましたが、とても楽しそうな競技でした。かなり疲れる模様ですが……。出場したチームは、平均年齢も経験もまるで違うチームだったようなので、結果はわりとはっきりとしていました。うん。地元の高校生、おそらくカヌー部員たちのチームが圧倒的な速さで優勝していました。スレンダなのに上腕の筋肉がね、こう、すごくて、そんな男の子がふたり仲良く並んで座ってたりして、あれ……、私なに考えてたの……。という。
そんなこんなで今日は予定していたお出かけを中止。
最近、だらだら眠ってばかりという時間が多いのですが……。うっうっ駄目っ子。
何でこんなに眠いのかな。
やるべきことに手がつけられなくなってくる状態なので、たぶん、どっか精神的におかしいんだろうな……
一日中うす曇りの冷たい土曜日。暑かった先月からの急激な冷え込みに、草も木も野も山もあたたかな色あいをましてきました。そろそろきのこ狩りの季節です。毎週蜜にかよう季節なのですが、来週はぶどう狩りのために岡山です……。いやいや、会社の親睦行事なのですが、ぶどう狩りとバーベキューで参加費千円ですよ。お客さん。安いです。
今よみかけの某対談集が面白いのとか、バッテリーDVD付属のあさのあつこ書き下ろし小説のお話とか、女王国を買ったまま読めていないのとか、瑞垣による後日談の小説を買いたい話とか、諸々はいつか……。
っと消える前にひとつ、屍鬼が漫画化ですって!? あの絵、え、主人公は坊さんでも医者でもなく、夏野君とかそんなことは言いませんよね……? いやいや夏野君はだいすきなのですが、あの話を漫画化するのなら、じっくり腰をすえて書いて欲しいので、そうなるとやはり主人公を変えるのは……、と思うのです。うろうろ。小説を漫画化するにあたって必要なもの、積極的に欲しいもの、それを備えた作品に、原作そのままをただ絵にするだけでなく、自分の都合の良いように変えるだけでなく(それが良い場合もありますが)、漫画としての魅力を備えた作品になることを祈っています。
日本GPでの揉め事についての協議結果については、分かっていても諦めのため息を吐きたくなります。
そして昨日の中国GPでまさかの望んでいた結末に!
チャンピオンシップは最終戦次第、ですね。まだまだ厳しい状況ではありますが、可能性が残されただけでも嬉しく思います。ただ当人にやる気が……、あれだけチーム内の冷えた中にあってやる気が保てるものなのか、という点が気がかりです。かわいそうアロンソ。
今日は市内で学生駅伝の幕開け、出雲駅伝が行われていました。冷たい雨の中、たいへんだろうなあと考えるとたまりません。何かに一生懸命とりくむ子を見るとじんとくるのは自分が頑張れてないからかな。
そんなこんなで漠然と今後の予定について考えてみました。今書いているアレをあと2ヶ月で終わらせて本にすること。1月のインテ参加。そしてもし仕事の都合がつけばですが、来年頭あたりの別のイベントを数種、参加も視野に。具体的な目標をたてることで気持ちがいっそう引き締まるなあと思います。がんばる。因みに今書いてる話は全8章中の2章が始まった段階。適当にレイアウト組んだ中に流し込んでみたら、それだけで50ページ分ありました。おお。全部書いたらいったい何ページになるんだろう……。いや、気にすまい……。